ネットと量販店の商品価格差についての考察(その1:HP 50g)

最近ネットで見かけたゴシップ系サイトの記事で、以下のようなものがありました。

【ブチ切れ】家電量販店「Amazonの価格設定は不当廉売には当たらないのか」

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激安

この投稿に関しては、家電量販店に対する否定的な書き込みが多々あり、「なるほど」と思うものもありました。

この投稿を読んでいて、本当にAmazonの価格設定は不当廉売に当たるのか?当たらないのか?

またまた、非常に気になります!

誰か論理的に説明している方がいらっしゃらないのか?と調べてみましたが、良いのが見つからなかったので、関数電卓もあることですし少々検討してみることにしましたww。

まず、価格のサンプルですが、「価格.com」サイトから、投稿記事に出ていたTV機種の値段を調べてみました。

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Sharp薄型テレビ「LC-24K7」の価格
価格.com 2012年11月22日付け

右の表は、11月23日付のSharp薄型テレビ「LC-24K7」の価格です。
最安値は25,780円。最高値は 44,604円
問題の記事では量販店の価格は、店舗側がかなり勉強したにもかかわらず33,100円という値段です。

最近の薄型液晶テレビは随分と安くなりましたよねw。また、随分と店舗によって販売価格が違いますよね。この表でも最高値と最安値の差額は18,824円もあります。

もちろん「ネット販売」と「店舗販売」という違いが大きいと思います。店舗販売は店舗を維持する経費も係るでしょうし、品物1つに対する人件費もネット販売以上に係ることは明白です。

また、価格.comに掲載している店舗は40店舗弱で全体から見たら極少ですし、価格に自信のある店舗が掲載しているかも知れません。

と色々考えてしまいますが、掲載された値段や実情に感心している場合ではなく、数字を吟味してみましょう。

この量販店が提示した価格は、本当に高いのでしょうか?

価格.comの値段だけ、さらに、単に販売価格(数字)だけの検討はナンセンスかもしれませんが、面白そうなのでやってみましょうwww。

1)最安値との比較

一番ピンと来るのは、店舗側が提示した33,100円と価格.com最安値の25,780円の違いです。
最安値との差額は、7,320円。結構違うものなんですね。

この最安値との関係からは、単に店舗が提示した金額は「高い」ということしか見えてきません。

2)平均値との比較

では次に、価格.comに掲載されている価格の平均値と比較してみましょう。

全37店舗、その平均価格は、30,961円です。
この平均価格と店舗が提示した33,100円の差額を考えると、2,139円です。

先程の最安値との比較に比べて、差額が半分以下になりました。
しかし、まだ量販店の提示価格の方が高く感じます。


私たちは往々にして、1)、2)のように最安値や平均値との比較で、対象とする数字(この場合は価格)を考えてしまいます。生活の中では一番簡単な考え方ですし、そりゃ安ければ安いほど得ですからねwww。

しかし、果たしてこの考え方は数学的に「尤(もっと)もらしい」といえるのでしょうか?
ここに、何らかの数学的マジックを施すことによって、この量販店の価格が(仕方が無いが)妥当ではないかと考える手段は無いのかと考えました。

高校や大学時代に理系だった方々は直ぐに「統計的手法による分析」を思いつくかもしれません。
私もそうです。
では、次はこの統計的手法によって、量販店の価格をどう見ればよいのか考えてみましょう。

お楽しみに・・・。

ネットと量販店の商品価格差についての考察(その2:HP 50g)

 

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